子供が負けた時のメンタルを支えるには?

子供が負けた時のメンタルを支えるには?

子供が結果を残す為に努力を重ねているのを
間近で知っているのが親御さんです。

先生や指導者も同じように子供達の努力を
見守ってきたと思います。

しかしながら、
結果が必ずしも努力に比例しない事も
私達は子供以上に知っていると思います。

「これだけ頑張ってきたのに…」
と思っても勝てない事が誰にでもあります。

落ち込む子供達を見て
かける言葉を見失うのです。

そして捻り出した答えが、

「まだ努力がたりない!」
「相手の方が運が良かった。」
「相手のほうが実力の方があった。」

などなど、
負けを正当化する言葉が出てきます。

慰めの言葉って本当に大事だと思うし、
私個人としても言ってあげたい・・・

しかし、色々と勉強すると
成長してもらうためにもそんな甘い言葉を
掛けてはいられないことがわかります。

認知的不協和

イソップ童話の「オオカミとブドウ」の話をご存知ですか?

木の上にできた熟れたブドウを食べようとオオカミが何度かチャレンジしますが届きません。

何度かチャレンジしても届きません。終いにはあのブドウはまだ酸っぱくて食べれないのだと言い出しその場から立ち去りました。

この事象から言いたいのは「人間は言い訳をする動物」なのです。こういった人間の仕組みを社会心理学では認知的不協和と言います。

認知的不協和とは、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語です。

アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱されました。

人はこの矛盾した気持ちを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられています。

不快感を解消するために、望ましい認知を持つ(さらには行動をとる)のではなく、望ましくない認知を持ち行動するのです。

つまり、正当な言い訳を探したいのが人間の本能と言ってもいいかもしれません。

しかし重要なのは言い訳の種類なのです。

原因帰属理論

心理学者のベルナルド・ワイナーによって
提唱された「原因帰属理論」というものがあります。

ワイナーは、子どもでも大人でも、仕事や勉強が「なんでうまくいかなかったか?」と自問すると、その原因を次の4つに当てはめる傾向があると指摘します。

❶「能力」が足りなかった
❷「努力」が足りなかった
❸「問題」が難しすぎた
❹「運」が悪かった

この説によれば、物事がうまくいかないとき、その原因をどう考えるかでその後のモチベーションに差が生まれるのです。

ここでいう能力とは生まれ持ったものです。身長やセンス、才能も含まれます。

多くの人はうまくいかなかったとき、能力や才能に目を向けます。

そして、うまくいっている人たちをこのように評価しがちです。

「あの人はもともと才能があったから」「伸びる環境にいたから」努力しても報われないと思う選手が多いのが現実です。

こんなに努力しているのに結果が出ず、ちょっと練習しただけで結果を残している(ように見える)選手が近くにいれば、こうした気持ちが湧き出てしまうのも仕方ないのかもしれません。

ついには、努力なんかしなくていいのではないかと思ってしまう選手を何人もサポートしてきました。

しかし、それらは変えられるものではありません。

ワイナーの説に当てはめるなら、「能力」も「問題」もコントロールできないのです。

コントロールできないことをコントロールしようとするとストレスになります。

だからこそ、コントロールできること、今この瞬間に目を向ける必要があるのです。

引用・弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉

結果に相応しい準備を心がける

理屈では以上の要素が非常に大きな割り合いを示します。

結局はやることを愚直にやり抜くことが重要です。

その上で鈴木式スポーツメンタルコーチングでは「結果に相応しいメンタル」について徹底的に取り組みます。

結果がよくても、結果がダメだったとしても全ては「結果に相応しい人だった」という言葉に集約されます。

この結果に相応しい状態の中でもメンタル面は常に意識して行動し続けることが重要です。

言い訳する暇があったり、甘い言葉をかけて慰めてあげる時間なんて必要ないのです。

だから、いつも私はどんな選手にも「いい結果でも悪い結果でも一喜一憂する必要ないくらいの状態になってください」と伝えています。

結果に相応しい人になれていればそんな風にどんな結果でも受け入れる事が出来るからです。

選手をサポートする親御さんや指導者にとっては一緒に落ち込むこともあると思います。

しかし、サポートする人までも一緒に落ち込んでいたら選手自身は無意識に「悲しませたくない」と思うのが普通です。

そうなってしまうと関係性が指導者と選手、親と選手という境界線が崩壊し、お互いに依存しあう状態になりかねません。

そうならない為にも、実はサポートする親御さん、指導者、先生も子供達の結果を引き出すに「相応しいメンタル」を心掛ける必要があります。

最後に・・・

個人的な話になります。

年間で2000人以上のアスリートに出会ってます。

今では年間で2冊ペースで出版することもできました。

オリンピック選手やプロアスリートからの依頼もあります。

しかし、私は一度も営業というものをした事がありません。

何をしているかというと、「結果に相応しい人」になろうと努力しかしてないのです。

その条件は人それぞれだと思います。

だからこそ、何が必要なのか?何を伸ばしたらいいのか?

愚直に考え行動に移して日々を過ごしております。

結果が出るまでには時間が掛かるかもしれませんが、こう言う時こそ「急がば回れ」なのです。

ご参考までに。

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